ラノベ作家〜あとがき〜
*この記事を読む時間はあなたの人生の中で無駄になった時間に数えられることでしょう
ラノベのあとがきは一般小説と異なり非常に個性の強いものが点在しています。例を挙げれば宣伝・謝辞、近況(昨日の晩飯など)、作中のネタバレ・解説、哲学、青年(おっさん)の主張など多岐に渡ります。無法地帯と言っていいそれらについて作者ごとに分類分けしました。基本的にはある程度有名な作者の中で私が著作を所持しているものだけとします。
【電撃文庫】
鎌池和馬:『とある魔術の禁書目録』など
作中に用いた表現技法や広がりをあとがきで解説しだすのが特徴。んなもんどうでもいいわと思うことがほとんどだが先にあとがきを読んでしまうとネタバレをくらうことも多いので迷惑極まりない。
Twitterに書いてrtされずにいいねだけくるかも?くらいの中身。
川原礫:『ソードアートオンライン』など
作中の大きな区切りにはあとがきでその話を出す(〜編など)。あとがきとしての体裁がよく、宣伝・作中のこれからの展開・謝辞を綺麗に混ぜ込み、毎回2〜4ページ程度に収まる優等生。次期刊行予定の作品を毎回あとがきの後ろのページに記載する。
史上初の【あとがき作家】とも呼ばれた彼の作品のあとがきは千変万化にして唯我独尊。40Pを超えること(『学園キノ2』を参照)や、作品の宣伝ページに擬態(『キノの旅8』を参照)することまである。3冊であとがきが5つあったりすることもザラで内容は当然あとがきなんぞではない。
あとがきに対する情熱は誰よりも大きく、絶対にネタバレはしないと公言している。もし立ち読みをする機会などがあれば彼の作品のあとがきを見ると新たな知見を得ることができるかもしれない(おそらく得られないだろうが)。
多少なりの作中の解説と謝辞・宣伝に一貫する。プライベート情報などはほぼなく悪い言い方をすれば面白みのないあとがき。あとがきを読んで良かったと思った記憶はない。
【あとがきの呪い】に苦しめられていた時期があり、製本の関係上6〜8P、長いときは14〜17P書かされていたとあとがきで発言している。実際は同文庫の紹介ページなどで埋めても良いのだが本人のポリシーによりあとがきで全部埋めるはめになっているだけ。自業自得。
内容はプライベートがほとんどを占めるが不快な要素はほぼなくハイテンションで展開し、作者がページ埋めに奔走している様子が伝わりとても面白い。謝辞も忘れず良質なあとがきが多い。
鏡貴也:『伝説の勇者の伝説』など
刊行ペースが5ヶ月連続から一月挟んで6ヶ月連続などといった時期のあとがきは荒んでいて担当編集とのやり取りを書き連ねてありなかなか面白い。担当編集が変わっても似たようなやり取りが繰り返されておりあの部署は似た人間しかいないのだろうかと思わされる。
【MF文庫J】
挿絵も自分で描いているので作画関連の話もままあるが多いのは漫画家である妻の話。共に仕事をするときもあるらしくあとがきでドッキリを仕掛けられたようなことも発言している。夫婦共に漫画家ならではの面白話も多く読む価値はある。
※随時追加予定